斫工事

斫り(はつり)工事

コンクリート造建物をはじめとする建設現場・土木現場において、コンクリートを砕く・削る・切る・壊す作業全般のことを斫り(はつり)工事といいます。

コンクリート造建物は、施工するにあたり施工精度に限界があるため、さまざまな調整が必要になってきます。

例えばドアやサッシの取り付けを行なうにあたり、コンクリートを砕く・削る・切る・壊すといった作業が必要になります。

斫り(はつり)作業は時間との闘いでもあります。

ドアやサッシの取付業者や電気工事業者など、作業工程にも影響を与えてしまうので、短時間で高い精度で仕上げることが必要です。

大和開発では高度な技術・豊富な経験・現場の状況に応じた柔軟な対応で、お客様のご要望にお応えしています

斫工事の特徴

斫工事は、コンクリートを削ったり、切ったりする工事を指しますが、壊したり、穴を開けたりする工事も含まれます。

コンクリートの範囲は広く、マンションやビル、一般住宅の壁や駐車場をはじめ、橋や道路などもその対象となっています。

主な斫工事は、次の3つです。

コンクリート斫工事

コンクリート斫工事とは、玄関ドアやサッシをはめるためにコンクリートの壁を削ったり、形を整えるためにピックやドリルなどで削ったりする工事のことです。

こわし工事

こわし工事とは、粉砕、取りつぶし、打ち壊しなど、建物を取り壊す際に行われる工事です。

斫仕上げ工事

斫仕上げ工事とは、コンクリートの表面を、特殊な道具を使って削ったりたたいたりすることで、デザイン性を持たせる工事です。
たたき方や削り方によって、コンクリートの表面に多彩な表現をすることができます。

斫工事が行われる現場

工事スペースが狭い現場: 斫工事のメリットは、重機が入れないような狭いスペースでも、コンクリートの壁を撤去したり、穴を開けたりする作業ができることです。
基本的に斫を得意とする職人の手作業であり、ハンマーやチッパー、ブレーカー、削岩機など、工事スペースが狭い現場でも動かせる機械を使って作業していきます。

騒音が気になる現場: 住宅密集地での基礎作業や、マンションの各住戸で行われるリフォームやリノベーションなど、騒音に配慮した慎重な工事が必要な現場でも、斫工事が行われます。

仕上げに繊細な作業が求められる現場: コンクリートの建造物の外観や、内観の一部を見栄え良く加工する斫仕上げ工事は、機械での作業、職人の手による作業のいずれも可能です。
作業効率だけを考えれば機械が圧倒的に有利ですが、素材の硬軟によって力加減が必要な場合などは、繊細な動きができる職人の斫仕上げ工事が行われます。

配線を後から追加する必要がある場合: コンクリートで舗装された場所は、頑丈で傷みにくいとされていますが、人や車両の交通の安全性を確保するため、定期的なチェックと修繕が行われています。
駐車場や道路、住宅の外構などにひびが入ったり割れたりしているのが発見された場合は、傷み具合によってはそのまま上からコンクリートを重ねて修繕することもありますが、一般的には一度コンクリートをはがして舗装をやり直すことになります。
こうした修繕工事において、コンクリートを撤去するのが斫工事です。
ブレーカーや削岩機といった、やや大型の機械を使ってコンクリートをはがしていきます。

自転車を掛けるポールを立てる場合: 既存の駐車場の一角に、自転車を複数台掛けられるポールを立てる場合、駐車場の天井に穴を開けて柱を埋め込まなくてはなりません。
天井全体の強度を損なうことなく、必要な場所だけに穴を開ける斫工事が必要になります。

駐車場に屋根を新設する: 駐車場に屋根を新設する工事では、駐車場の床に穴を開け、屋根を支える柱を埋め込みます。
穴を掘るために一部の床を削る工事も、斫工事の一種です。

不要な部分を削り取る: コンクリート造りの建物を新築したりリノベーションしたりする際に、型枠や決められたサイズからはみ出したコンクリートを削り取る作業も斫工事になります。
橋桁などの老朽化した部分だけを取り除きたいときにも、斫工事が行われます。

マンションをフルリノベーションする: 中古マンションのフルリノベーションや、住み心地を良くするためのリフォームにあたって、間取りを変更する場合には、室内の間仕切り壁を撤去する必要があります。
作業場所が狭く、騒音が気になるマンションのリフォームでは、斫工事で壁を撤去することが多くあります。
ただし、壁式構造といって間仕切り壁が全体の強度に関わる構造のマンションでは、斫工事でも壁を撤去することはできません。